■g(k)とG(k)  (その17)

 4=(±1)^2+(±1)^2+(±1)^2+(±1)^2   16通り

 4=(±2)^2+0^2+0^2+0^2            +8通り

のように,4個の平方数による分割

  n=x1^2+x2^2+x3^2+x4^2

の解の個数をR(n)=r4(n)で表せば,1829年,ヤコビは

  R(n)= 8Σ(2d+1)   n=1(mod 2)

  R(n)=24Σ(2d+1)   n=0(mod 2)

   Σは(2d+1)|nをわたる

を示しました.

 この出発点となった考え方は,

  {Σq^(n^2)}^4=ΣR(n)q^n

   =1+8nq^n/(1-q^n)

の2つの表現のq^nの係数を比較することであって,Σq^(n^2)はテータ関数です.R(n)を求めるのにヤコビはテータ関数を用いたのですが,それ以来,モジュラー形式などの解析的理論が数論へ応用されるようになり,ヤコビは2,4,6,8個の平方の和に分解する仕方の数,エルミートは3,5個の平方の和に分解する仕方の数を得ています.

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[補1]平方数の偶数個の和のほうが,奇数個の和よりもかなり易しい.

[補2]ヤコビのテータ関数

  θ(q)=Σq^m^2=1+2q+2q^4+2q^9+・・・,q=exp(2πiz)

  θ(q)^t={Σq^m^2}^t=Σrt(n)q^n

m^21+2q+2q^4+2q^9+・・・,q=exp(2πiz)

[補3]nが24個の平方数の和として表されるとき,何通りの方法で24個の平方数の和として表すことができるか?

 r24(n)は

  θ(z)^24=sΔ(z+1/2)+tΔ(2z)+uE12(z)

から求めることができて,

  r24(n)=16σ11(n)/691−128{512τ(n/2)+(−1)^n259τ(n)}/691

〜16σ11(n)/691

[補4]r24(6)=8662770

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