■おかあさんのための数学教室(その130)
コラム「サマーヴィルの等面四面体」では
もしnθ→αであれば,θ→α/n
tanθ=θ+θ^3/3+2θ^5/15+17nθ^7/315+・・・
→α/n+(α/n)^3/3+2(α/n)^5/15+17(α/)^7/315+・・・
n→∞のとき,
ntanθ→α
tan(α)=αとなるα[π,3π/2]を数値計算で求める問題となる.
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計算結果は
α=4.49341
ξ=514.907°となった.
y=tanxとy=xのグラフを描けば,交点が無限個存在することは一目瞭然である.さらの0以外の交点は区間[kπ,(k+1/2)π]に1個ずつ存在しそれに尽きることもわかるだろう.それでは,複素数関数を考える.
[1]複素数関数f(x)=tanx−xの零点はすべて実数であり,無限個存在する.
[2]複素数関数f(x)=tanx−xの零点は0以外はすべて超越数である.
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[Q]複素数関数f(x)=tanx−xの零点は0以外はすべて超越数であることを証明せよ.
[A]tan(α)=αとなる代数的数α(≠0)が存在したとする.このとき
tan(α)=1/i・{exp(iα)−exp(−iα)}/{exp(iα)+exp(−iα)}=αより,
{exp(iα)−exp(−iα)}/{exp(iα)+exp(−iα)}
=iα
したがって,exp(iα)は代数的数になるが,これはリンデマンの定理(1882年)
「αが零でない代数的数ならばexpαは超越数」に矛盾する.
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