■自然数の整除性(その16)

 素数による整除性について調べてみよう.

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[1]奇数番目の桁の数の和と偶数番目の桁の数の和との差が11の倍数のとき,そのときに限り11の倍数である.

 ある整数から1001をどんどん引いていけば最終的には1000以下の整数になる.この整数

  P=a3・10^2+a2・10+a1

において

[2]3桁の数が7の倍数であるためには2a3+3a2+a3が7の倍数になることが必要十分である.

[3]3桁の数が13の倍数であるためには−4a3−3a2+a3が13の倍数になることが必要十分である.

 素数7による整除性について補足しよう.与えられた数を

  P=an・10^(n-1)+an-1・10^(n-2)+・・・+a2・10+a1

とする.

[4]1の位の数を除去し,残った数から除去した数の2倍を引く.

  Q=an・10^(n-2)+an-1・10^(n-3)+・・・+a2−2a1

この数が7で割り切れるとき,そのときに限り元の数Pは7で割り切れる.(この数が大きすぎる場合は,この操作を何度でも繰り返すことができる)

 この操作の意味を考えてみると

  P−10Q=21a1=7・3a1

より,7の倍数を元の数から引くことを意味している.したがって,残った数が7で割り切れれば,元の数も7で割り切れることになる.

 元の数の桁が非常に多い場合が下3桁を除去し残りから引くことで処理がずっと高速化される.

  Q=an・10^(n-4)+an-1・10^(n-5)+・・・+a4−(a3・10^2+a2・10+a1)

  P−1000Q=1001(a3・10^2+a2・10+a1)=7・11・13(a3・10^2+a2・10+a1)

この操作の正当性は1001が7で割り切れることからきているのである.

[5]下3桁の数を除去し,残った数から除去した数を引く.この数が7で割り切れるとき,そのときに限り元の数は7で割り切れる.

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