■サマーヴィルの等面四面体(その818)

 山口康之氏(東京理科大学・数学体験館,東京都新宿区神楽坂1-3)に四面体の変身模型の製作を依頼することになった.辺が棒状の四面体を想定しているが,可変量によってどのようなものができあがるか,いまから楽しみである.

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[1]サマーヴィル四面体→正四面体

[1]AB=BC=CD=1 [1]AB=BC=CD=1

[2]AC=BD=2/root3 [2]AC=BD=1

[3]AD=1 [3]AD=1

に変身するという模型である.2辺の長さが2/root3→1

 サマーヴィル四面体は唯一の空間充填等面四面体であって,空間充填等面四面体から等面四面体同士の変身である.この変身前後で四面体の高さと内接球の半径が保存されている.正四面体からの最小変形によって,空間充填四面体になるという模型でもある.

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[2]ヒル四面体(立方体の1/6の直角錐)→正四面体

[1]AB=BC=CD=1 [1]AB=BC=CD=1

[2]AC=BD=root2 [2]AC=BD=1

[3]AD=root3 [3]AD=1

 ヒルの直角錘はこのクラスの空間充填四面体のなかで,最大の体積をもっている.→(その817)参照.この変身では2辺の長さがroot2→1,1辺の長さがroot3→1にならなければならない.

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[3]サマーヴィル四面体→体積0の四面体

[1]AB=BC=CD=1 [1]AB=BC=CD=1

[2]AC=BD=2/root3 [2]AC=BD=root2

[3]AD=1 [3]AD=1

に変身するという模型である.1辺の長さが2/root3→root2

もっと単純素朴に1辺の長さが0になる正四面体→体積0の四面体への変身[1]AB=BC=CD=1 [1]AB=BC=CD=1

[2]AC=BD=1 [2]AC=BD=1

[3]AD=1 [3]AD=0

よりもおもしろいが,体積が完全に0にならなくてもそれに近いものであれば模型としての意味は十分にあると思う.

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[4]ヒル四面体(立方体の1/6の直角錐)→体積0の平面四面体

[1]AB=BC=CD=1 [1]AB=BC=CD=1

[2]AC=BD=root2 [2]AC=BD=root2

[3]AD=root3 [3]AD=1

1辺の長さがroot3→1に変わりうるならば体積0の平面四面体となる.最大の空間充填四面体が体積0になるわけであるから,もっともデモンストラブルな変身となるだろう.

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