■おかあさんのための数学教室(その50)

 初項1,公差1,項数nの等差級数の場合は,合計

  1+2+3+・・・+n=n(n+1)/2  (三角数)

 初項1,公差2,項数nの等差級数の場合は,合計

  1+3+5+・・・+(2n−1)=n^2  (四角数)

 初項1,公差3,項数nの等差級数の場合は,合計

  1+4+7+・・・+(3n−2)=n(3n−1)/2

 初項1,公差4,項数nの等差級数の場合は,合計  (五角数)

  1+5+9+・・・+(4n−3)=n(2n−1)

 初項1,公差5,項数nの等差級数の場合は,合計

  1+6+11+・・・+(5n−4)=n(5n−3)/2  (六角数)

===================================

 1から始まる等差数列の最初のn項を足すと,いろいろな多角数が得られる.

 1+1+1+1+1+・・・からは自然数が得られる:1,2,3,4,5,・・・

  1+2+3+4+5+・・・からは三角数が得られる:1,3,6,10,15,・・・

  1+3+5+7+11+・・・からは四角数が得られる:1,4,9,16,25,・・・

  1+4+7+10+13+・・・からは五角数が得られる:1,5,12,22,35,・・・

  1+5+9+13+17+・・・からは六角数が得られる:1,6,15,28,45,・・・

 一般に,m角数の第n項は,多角形の辺数mは公差よりも2だけ大きいことから,初項1,公差m−2の等差数列の和:

  1/2・n・{2+(m−2)(n−1)}

で与えられることがわかります.

 多角数という名前はそれぞれの図形の点の配置に由来するもので,ピタゴラスらが興味をもった図形数ですから,代数的にではなく図形的に考えてみることにしましょう.そうすると,n−1番目の三角数をΔn-1=(n−1)n/2とすると,多角形にΔn-1個の点からなる三角形を追加して作ることができるわけですから

  n+(m−2)Δn-1=1/2・n・{2+(m−2)(n−1)}

とも考えることができるのです.

===================================