■おかあさんのための数学教室(その45)

 最初のn個の立方数の和は平方数になります

  (Σk^3={n(n+1)/2}^2).

 フィボナッチはこれを次のように証明しました.

  1^3=1,2^3=3+5,3^3=7+9+11,4^3=13+15+17+19,5^3=21+23+25+27+29,・・・

 また,最初のn個の奇数の和は1+3+5+・・・+(2n−1)=n^2 ,最初のn項までに現れる奇数の全項数は1+2+3+・・・+n=n(n+1)/2

 よって,

  1^3+2^3+3^3+・・・+n^3={n(n+1)/2}^2=(1+2+3+・・・+n)^2

が示されます.

 三角数とはm(m+1)/2の型の自然数のことと定義すると,任意の立方数は2つの三角数の平方数の差と表されることがわかります.すなわち,

  y^3={y(y+1)/2}^2−{y(y−1)/2}^2

がこの証明の根拠となっていることが理解されます.

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[Q]1^3+2^3+3^3+・・・は完全平方数ですが,はたして,この数は立方数になりうるでしょうか.

  1^3+2^3+3^3+・・・=1・1^2+2・2^2+3・3^2+・・・

より,この関連問題は,ある1つの正方形を1辺1の正方形1個,1辺2の正方形2個,1辺3の正方形3個,以下同様・・・,によって充填する問題といい換えてもよいのですが・・・.

 また,1からはじめなくてもよければ,3^2+4^2=5^2,18^2+19^2+・・・+28^2=77^2,3^3+4^3+5^3=6^3,11^3+12^3+13^3+14^3=20^3など連続した平方(立方)数の和が平方(立方)数となることはあるのですが,y^3={x(x+1)/2}^2にx=1,y=1以外の自明でない整数解はあるのでしょうか?

[A]実は,x=1を除きx(x+1)/2は立方数にはならないことが示されます.

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