■パラメータ解? (その78)
ピタゴラスの問題a^2+b^2=c^2を拡張する方向としては,
[1]一つには未知数の個数を増すこと(a^2+b^2+c^2=d^2,あるいは一般に,x1^2+x2^2+・・・+xn^2=y^2を解くこと),
[2]もう一つには指数を大きくすること(a^3+b^3=c^3,あるいは一般に,a^n+b^n=c^nを解くこと)
になります.
前者の解としては、x1=−a1^2+a2^2+・・・+an^2,x2=2a1a2,x3=2a1a3,・・・,xn=2a1anとすれば,(a1^2+a2^2+・・・+an^2)^2=y^2となります.
後者は有名なフェルマーの問題でこれには整数解がないことが証明されています。
[3]第3の方向として,未知数の個数を増し指数を大きくすること(a^3+b^3+c^3=d^3,さらにa^4+b^4+c^4+d^4=e^4,a^5+b^5+c^5+d^5+e^5=f^5,・・・)
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各辺と空間対角線が自然数になる直方体a^2+b^2+c^2=d^2は恒等式
a=k(l^2+m^2−n^2)/n,
b=2kl,
c=2km,
d=k(l^2+m^2+n^2)/n
で与えられます.
ただし,nはl^2+m^2の約数でn<√(l^2+m^2)でなければなりません.一つの文字だけの恒等式
n^2(n+1)^2+n^2+(n+1)^2=(n^2+n+1)^2
によっても無数に解が求まります.
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その次に問題になるのは,すべての辺と空間対角線と各面の対角線が自然数で表されるような直方体が存在するかどうかということです.このレンガには7つの未知数がありますが,空間対角線だけが整数でない最小のレンガはオイラーによって辺が44,117,240のものであることが示されています.
しかし,当該の「整数のレンガ」問題には解があるともわかっていませんし,問題を解くこと自体が不可能だとも証明されていません.この問題は今日でも未解決のディオファントス問題のうち,最も難しく悪名の高いものになっています.
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