■コラッツ予想(その4)
任意の自然数nに対して
[1]nが奇数ならば,3n+1
[2]nが偶数ならば,n/2
にする.この工程(HOTPO手順,half or triple plus one)を繰り返し行うと常に1に到達するというのがコラッツ予想である(1930年代).
実行されたnに対しては必ず1で終結している.
6→3→10→5→16→8→4→2→1
11→34→17→52→26→13→40→20→10→5→16→8→4→2→1
このアルゴリズムは必ず終結するだろうか? 1960年代に,角谷静夫がこの問題を知り,母校のエール大学に広めたが誰も解決することはできなかった.
最近証明が発表されたが,その証明は不完全であって,いまのところ未解決である.コラム「原始ピタゴラス数に関するバーニングとホールの定理の逆問題について」の島田正雄さんのコメントを紹介したい.
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「数学」というと、ギリシャ以降の「構成的な数学」「証明」といった堅苦しいものだというイメージが固定してしまった感じがありますが、プログラマとしてはそれ以前の「計算」「算数」的な数学というもののほうがしっくりくる気がします。
「とりあえず32ビット(2^31)まで合ってりゃ、プログラマ的には御の字」みたいなところがありますし、昔は10の階乗まで合ってれば「たぶん正しい」みたいなところがありましたし。
ですから、コラッツ予想(「いわゆる角谷予想」とか「3n+1問題」とか呼ばれていますが)も、「IEEE の単精度整数の範囲では合ってる」みたいな話になっています。
コラッツ予想は要するに「自然数は3n+1と2の冪乗の範囲内で二分木で一意に表される」という話なので、なんかしら簡単に解決できてしまいそうな気がしています。
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