■漸化式と母関数(その7)
nSkは第2種スターリング数と呼ばれるもので,漸化式
n+1Sk=nSk-1+k・nSk
が成り立ちます.
nTkは第1種スターリング数と呼ばれるもので,漸化式
n+1Tk=nTk-1+n・nTk
が成り立ちます.
どちらもパスカルの三角形の規則
n+1Ck=nCk-1+nCk
を少し変えたもので,三角形状に配置すると・・・
===================================
【1】第1種スターリング数
n 計(階乗)
1:1 1
2:1 1 2
3:2 3 1 6
4:6 11 6 1 24
5:24 50 35 10 1 120
===================================
【2】第2種スターリング数
n人を区別のないkグループに分ける方法の数をスターリング数といい,包除原理を用いて
S(n,k)=1/k!・Σ(−1)^n-j(k,j)j^n
スターリング数の和をベル数といい,
B(n,k)=S(n,1)+S(n,2)+・・・+S(n,k)
=Σ1/i!・Σ(−1)^n-j(i,j)j^n
となります.
すなわち{1,2,3,・・・,n}を互いに交わらない(空集合でない)部分集合の合併として表し仕方全体をB(n)とし,n次のベル数と呼ばれる.
計(ベル数)
1:1 1
2:1 1 2
3:1 3 1 5
4:1 7 6 1 15
5:1 15 25 10 1 52
6:1 31 90 65 15 1 203
B(1)=1,B(2)=2,B(3)=5、B(4)=15,B(5)=52,・・・
B(4)={{1,2,3,4}},{{1,2,3},{4}},・・・{{1},{2},{3},{4}}などの分割は「源氏香」方式の図式で表すことができる.
===================================