■エジプト分数とエルデシュ予想
古代エジプトでは,分数を分子が1である相異なる分数の和として表すことが正則的とされていた.たとえば
2/83=1/60+1/332+1/415+1/498
エルデシュ・シュトラウス予想とは
4/n=1/x+1/y+1/z,n≧2
は解をもつというものである(未解決である).
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分子が1である分数を単位分数と呼びます.古代エジプト人は分数を表すのに,互いに異なる単位分数の和として表しました.たとえば,5/7は
5/7=1/7+1/7+1/7+1/7+1/7
ではなく,互いに異なる単位分数の和ですから,3つの単位分数を用いて
5/7=1/2+1/5/1/70
と書くことができます.
一般に,有理数を単位分数の和に表現する問題
m/n=1/x1+1/x2+・・・+1/xk
は多くの問題を派生させます.
ここでは単位分数を3項使って有理数を表現することを問題にします.エルデシュとシュトラウスは方程式
4/n=1/x+1/y+1/z
がn>1であるすべての正の整数について解をもつと予想しました.
シェルピンスキーは,有理数の単位分数への分解について
5/n=1/x+1/y+1/z
は,2以上のあらゆる整数nについて整数解x,y,zをもつと予想しました.
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