■学会見聞録(京大解析研)
液晶は結晶とアモルファスの中間に位置する非結晶なのですが,液晶といっても様々な種類があり,横からみてもきれいなTVパネルとか,日常生活に欠かせないものになっているので,ご存知の方も多いと思います.
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11月16〜18日,京都大学の数理解析研究所で行われたタイリングに関する研究会(山岸義和先生)に参加.高次元液晶の数理について講演した.
[1]サマーヴィル角柱:サマーヴィル単体を角柱状に空間充填させたもの
[2]コクセターらせん柱:正単体を円柱内に空間らせん状に配置したもの
サマーヴィル単体の辺の長さをすべて等しくなるように変形させると,角柱状空間充填図形が正単体からなる空間らせんに遷移する.これは結晶と非結晶(液晶)の間の相転移である.
サマーヴィル単体の辺の長さとコクセターらせん柱のねじれ角の間には奇妙な数理関係が成り立つという内容であるが,物理学者や化学者であればともかくとして,数学者にうける話だったかどうかは定かでない.
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