■整数三角形の話(その7)

 (a,b,c)が整数で,ひとつの角が60°である三角形がナゴヤ三角形である.ただし,正三角形は除外する.最小のナゴヤ三角形は(5,7,8)である.

 (その1)では,60°の対辺は「7」であるとした.

  7^2=5^2+8^2−2・5・8・cos60°=25+64−40=49

  b^2=a^2+c^2−ac

  5^2≠7^2+8^2−2・7・8・cos60°=49+64−56=57

  8^2≠5^2+7^2−2・5・7・cos60°=25+49−35=39

===================================

 a^2+ab+b^2=c^2

の一般解は

a=(m^2−n^2),b=(2mn+n^2),c=(m^2+mn+n^2)

であるが,m>nの条件を取り去れば

 a^2−ab+b^2=c^2

になるので,アイゼンシュタイン三角形の話に帰着される.

 ナゴヤ三角形は,アイゼンシュタイン三角形の2番目の長さの辺に正三角形を貼り付けた三角形といってもよい.

 (3,5,7)の場合→(8,5,7)になるが,

  7^2=5^2+8^2−2・5・8・cos60°=25+64−40=49

になるというわけである.

===================================