■学会にて(形の科学会,その6)

 3次元人の陥りやすい盲点に「対掌体」がある.対掌となる四面体を3次元空間で重ね合わせることはできないが,4次元では重ね合わせが可能である=すなわち合同なのである.実はこの辺の事情は2次元・3次元間でも起こっているのであるが,われわれが3次元人であるため,意識されることは少ない.

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【1】回転移動

 原点を中心とする角θの回転は

  [X]=[cosθ,−sinθ][x]

  [Y] [sinθ, cosθ][y]

 R(θ)=[cosθ,−sinθ]

      [sinθ, cosθ]

で与えられる.|R|=1

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【2】線対称移動

 原点を通る直線y=mx=tanθ・xに関する線対称移動は

 y=mx=tanθ・xとおくと

  [X]=[(1−m^2)/(1+m^2), 2m/(1+m^2)][x]

  [Y] [2m/(1+m^2),−(1−m^2)/(1+m^2)][y]

  [X]=[cos2θ, sin2θ][x]

  [Y] [sin2θ,−cos2θ][y]

 S(2θ)=[cos2θ, sin2θ]

       [sin2θ,−cos2θ]

で与えられる.|S|=−1

 原点を通る直線y=tanθ/2・xに関する線対称移動は

  [X]=[cosθ, sinθ][x]

  [Y] [sinθ,−cosθ][y]

 S(θ)=[cosθ, sinθ]

      [sinθ,−cosθ]

で与えられる.|S|=−1

 また,

  S(θ)=R(θ)[1, 0]

           [0,−1]

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【3】合同変換

 両方をまとめると

 A=[cosθ, sinθ]

   [sinφ,−cosφ]

[1]φ=θ+π/2のとき,

  A=R(θ)

[2]φ=θ−π/2のとき,

  A=S(θ)

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