■tannθ=ntanθ(その35)
[1]4次方程式a4x^4+a3x^3+a2x^2+a1x+a0=0
|λ|=1が解ならλ~=1/λも解なので,相反方程式になります.
a4=a0,a3=a1
[2]a4≠0で割って
x^4+λx^3+μx^2+λx+1=0
(x^4+2x^2+1)+λx(x^2+1)+(μ−2)x^2=0
(x^2+αx+1)(x^2+βx+1)=0
α,βはt^2+λt+(μ−2)=0の解で,条件はα,βが実数で|α|<2,|β|<2であること,すなわち,2次方程式f(t)=t^2+bt+c=0,b=λ,c=μ−2が−2<α,β<2なる2実解をもつ条件になります.
[3]まず,判別式=b^2−4c>0
つぎにf(2)>0,f’(2)>0,f(−2)>0,f’(2)<0が必要条件です.これは不等式
2b+c>−4,2b−c<4
4+b>0,−4+b<0→−4<b<4
(b,c)の存在域は,これらの不等式で囲まれる図形になります.
[4]これは必要条件ですが,2次方程式f(t)=t^2+bt+c=0については十分条件でもあります.2実解が存在し,f(2)>0,f’(2)>0,f(−2)>0,f’(2)<0から,所要の2実解は−2と2の間にしか存在し得ません.
[5]λ,μに直すとμが2上がります(λ=b).もしμ>0とするならば,長方形で囲うと|λ|<4,0<μ<6に含まれるのでこれが必要条件,内部の長方形で囲まれる|λ|<2,0<μ<2が十分条件となります.
[6]5x^4+8x^3+9x^2+8x+5=0はλ=1.6,μ=1.8で確かに内側の長方形になっています.
[7]以上は2次方程式の特殊性を使っており,n=4の場合にしか通用しません.しかし,係数の間の簡単な不等式としては,(完全な必要十分条件を求めるよりも)成立する範囲の内部に含まれる簡単な十分条件を求めることが実用上有用かと存じます. (一松信)
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