■ヴィヴィアーニの定理の拡張(その2)
正三角形の内部の1点から各辺に垂線を下ろす.この点から3辺への距離の和は常に一定で,正三角形の高さと等しくなる.
ヴィヴィアーニの定理は各辺までの垂直距離の和であったが,各頂点までの距離の和となると・・・
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[Q]1辺の長さdの正三角形がある.その中にある1点をとったら,3頂点からそれぞれa=7cm,b=10cm,c=13cmの距離にあった.1辺の長さdを求めよ.
[A]1辺の長さがdの正三角形の中に点Pがあり,3頂点との距離はそれぞれa,b,cになっている.このとき,
3(a^4+b^4+c^4+d^4)=(a^2+b^2+c^2+d^2)^2
が成り立つ.
この公式を知っていれば答は簡単である.
a^2=49,a^4=2401
b^2=100,b^4=10000
c^2=169,c^4=28561
a^2+b^2+c^2=318
a^4+b^4+c^4=40962
3(40962+d^4)=(318+d^2)^2
3(40962+d^4)=(318+d^2)^2
122886+3d^4=101124+636d^2+d^4
d^4−318d^2+10881=0
d^2=159±√14400=159±120=279,39
点Pは正三角形の中にあるから,d=√279
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