■オイラーと整数の分割関数(その2)

 オイラーの恒等式,

  Π(1−z^m)=Σ(−1)^nz^(3n^2+n)/2

=1−z−z^2+z^5+z^7−z^12−z^15+z^22+z^26−・・・

が,分割数の漸化式が

  p(n)=p(n-1)+p(n-2)-p(n-5)-p(n-7)+p(n-12)+p(n-15)-・・・

を満たすことを意味している.

 右辺のpは()内が0以上である限り続けられる.ただし,p(0)=1とみなす.

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 オイラーは次の定理も証明している.

 nの約数の和をσ(n)とするとき,

  σ(n)=σ(n-1)+σ(n-2)-σ(n-5)-σ(n-7)+σ(n-12)+σ(n-15)-・・・

 右辺のσは()内が0以上である限り続けられる.ただし,σ(0)=nとみなす.

 たとえば,

  σ(12)=σ(11)+σ(10)-σ(7)-σ(5)+σ(0)

=12+18−8−8+12=28

 普通,σ(n)を求めるにはnの約数を求めなければならない(nの素因数分解を知る必要がある.しかし,この関係式を使うとその必要はなくなるのである.

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