今回のコラムでは「対角線を折り曲げて新たな多面体を創る」ためのパラメータを導入して,菱形90面体の60枚の白銀菱形を黄金菱形に置き換えて2分割します.もちろんパラメータは連続的に変化させることも可能ですが,ここでは白銀菱形と黄金菱形の場合に限定し,30枚の黄金2乗菱形がどのように遷移するのか調べてみることにします.
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【1】黄金菱形を長軸で谷折り
A(0,0,h+τ^2/2)
B(1/τ,0,h/2+τ^2/2)
C(τ/2,τ/2tanπ/5,τ^2/2)
D(τ/2,−τ/2tanπ/5,τ^2/2)
に対して,
B(m/τ,0,m(h/2+τ^2/2))
とパラメトライズします.
途中の計算は省略しますが,2次方程式
am^2+bm+c=0
a=35+7√5
b=−60−16√5
c=10+16√5
に帰着されます→解なし.
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【2】黄金菱形を長軸で山折り
同様に解なしです.解が存在しないことは,計算する前からアタマの中で思い描くことができます.
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【3】黄金菱形を短軸で山折り
A(0,0,m(h+τ^2/2))
C(mτ/2,mτ/2tanπ/5,mτ^2/2)
D(mτ/2,−mτ/2tanπ/5,mτ^2/2)
とパラメトライズすると,2次方程式
am^2+bm+c=0
a=175−75√5
b=−170+70√5
c=35−13√5
に帰着されます→解あり(m=(9+√5)/10=1.1236).
このとき
黄金菱形−黄金菱形間二面角は144°
黄金菱形内二面角は144.268°
黄金菱形−菱形間二面角は142.958°
菱形内二面角は147.866°
菱形の対角線の長さの比は3.06121
となります.
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【4】黄金菱形を短軸で谷折り
同様に,解あり(m=(5+√5)/10=0.723609).このとき
黄金菱形−黄金菱形間二面角は144°
黄金菱形内二面角は83.2683°
黄金菱形−菱形間二面角は154.609°
菱形内二面角は90°
菱形の対角線の長さの比は2.67912
となります.
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