■デルタ充填とジョンソン・ザルガラー充填(その13)

 正20面体と正8面体を集めて得られるスポンジ型多面体を作ってみると宇宙ステーションに似ていることがわかる.居住や実験のためのスペースが正20面体,通路が正八面体であるが,通路部分は大きな物資を運搬するために十分な大きさを備えていて,空間を有効利用するための機能的な形と考えられる所以である.

 このスポンジ型多面体の隙間はジョンソン・ザルガラー多面体ではないことがすでに計算されている.また,この隙間を埋める多面体は(その6)で調べた3^324^2や(その10)で調べたN50もどきが加わった3^284^4など,みる方向によっていろいろなものが考えられるが,今回のコラムでは,中川宏さんがN50もどきを用いてスポンジ型多面体の隙間を埋めてくれたので紹介したい.

 N50もどきとはN50の正方形面を少し引き伸ばして

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の長方形にしたものである.

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[1]N50もどきを3方向から見た図

[2]2個のN50もどきを長方形面で繋げた図

[3]スポンジ型多面体の隙間にN50もどきを挿入した図

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