■平方和恒等式(その10)

 0から9までの平方数

  0,1,4,9,16,25,36,49,64,81

の2つの平方数の和として書くことができる数について,簡単な数値実験をしみよう.

    0  1  4  9 16 25 36 49 64 81

 0  0  1  4  9 16 25 36 49 64 81

 1  1  2  5 10 17 26 37 50 65 82

 4  4  5  8 13 20 29 40 53 68 85

 9  9 10 13 18 25 34 45 58 73 90

16 16 17 20 25 32 41 52 65 80 97

25 25 26 29 34 41 50 61 74 89

36 36 37 40 45 52 61 72 85

49 49 50 53 58 65 74 85 98

64 64 65 68 73 80 89

81 81 82 85 90 97

 一見してパターンを見出すことは難しいが,作れない数としては

  3,6,7,11,・・・

がある.

 フェルマーはこの表に現れる数を素因数分解して,

  3,7,11,19,23,31,43,・・・

などの素因数がでてこないことを発見した.これらの素数はすべて4の倍数より1小さい素数である.

[1]2つの平方数の和となる数は,4k−1型素因数をすべて偶数乗としてもっている数だけである.

[2]4k+1型素数はすべて2つの平方数の和となる.

[3]4k+1型の数が素数の場合,2つの平方数に分ける方法は1通りしかない.

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