■ビリヤード問題(その5)
[Q]縦横が整数比(m:n)の長方形のビリヤード台がある.1つの隅(0,0)から球を45°の角度で打ち出すと,何回か跳ね返ってから4隅のうちの1つに達する.このとき跳ね返る回数は?
[A]この問題に対する基本的な考え方は,球を反射させる代わりに,ビリヤード台の鏡像を枠の外に作ってやるというものである.すなわち,軌道自体を折り曲げる代わりに衝突するたびに衝突した辺を軸に,ビリラード台自身をひっくり返すのである.
このような図形を鏡像群と呼べば,鏡像群を貫く直線がビリヤード球の軌跡に対応し,球の折れ線の路は直線で置き換えられる.
球の経路を求める際に直角二等辺三角形ができるためには,ビリヤード台の縦横の整数比(m:n)=(kp:kq)を既約(p:q),kは最大公約数とすると縦方向にq−1回,横方向にp−1回折り返せばよいので,葉年帰る回数はp+q−2回となる.
===================================
[Q]縦横が整数比(m:n)の長方形のビリヤード台がある.1つの隅(0,0)から球を45°の角度で打ち出すと,何回か跳ね返ってから4隅のうちの1つに達する.このとき,どこの隅(0,0),(m,0),(0,n),(m,n)で終わるのだろうか?
[A]球は(x,y)座標の和x+yが偶数の格子点だけを通るから,
mが奇数,nが奇数のとき(m,n)で終わる.
mが偶数,nが奇数のとき(m,0)で終わる.
mが奇数,nが偶数のとき(0,n)で終わる.
mが偶数,nが偶数のときは(m:n)=(kp:kq),(p:q)既約,kは2^k型の最大の公約数として,上の3つの場合のとれかに帰着される.
===================================
[まとめ]球はもっとも偶数性の高い隅で終わることになる.たとえば(m,n)=(44,96)の場合,(4×11,4×24)であるから,跳ね返る線は(0,96)で終わることになる.
===================================