■パドヴァン数列とプラスチック比(その8)
リュカはパドヴァン数列と同じ生成規則に従い,最初の項の値が異なるものを考案しました(1876年).
An=An-2+An-3 (A0=3,A1=0,A2=2)
3,0,2,3,2,5,5,7,10,12,17,22,29,・・・
1899年にペランがこの着想を発展させたので,この数列は現在ではペラン数列と呼ばれる.この数列の項比もpに近づく,さらに深遠な性質「nが素数のときAnはnで割り切れる」をもっている.たとえば,
A18=158
158/18=8.777→18は素数ではない.
すなわち,この数列は非素数性のテストに使える.しかし,逆命題「Anがnで割り切れるときnは素数である」は必ずしも成り立たないことが知られている.ただし,その最小の反例は数万の大きさなので,コンピュータでも使わなければ反証できないという.
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