■素数定理の仲間達(その11)

 双子素数は,(3,5)以外はすべて(6n−1,6n+1)mp形である.無限にあるかどうかはわかっていないが,陳景潤によると,pが素数で,p+2が素数か素数2つの積となるものが無限にあることはわかっている.

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【1】双子素数

 (p,p+2)がともに素数となるとき,三つ子素数と定義すると

p=1(mod3)のとき,p+2=0  (mod3)

p=2(mod3)のとき,p+2=1  (mod3)

→pは3n+2型素数でなければならない.

p=1(mod5)のとき,p+2=3  (mod5)

p=2(mod5)のとき,p+2=4  (mod5)

p=3(mod5)のとき,p+2=0  (mod5)

p=4(mod5)のとき,p+2=1  (mod5)

→pは5n+1型素数または5n+2型素数または5n+4型素数でなければならない.

[1](2n+1,3n+2,5n+1)の場合,連立合同式

  x=1  (mod2)

  x=2  (mod3)

  x=1  (mod5)

を計算しよう.

x=x1+2x2+6x3とおいて,最初の式に代入する.→x1+2x2+6x3=x1=1  (mod3)→x1=1がこの合同式の解である.

→x=1+2x2+6x3を2番目の式に代入する.→1+2x2+6x3=1+2x2=2  (mod3)→2x2=1  (mod3)→x2=2がこの合同式の解である.

→x=5+6x3を3番目の式に代入する.→5+6x3=1  (mod5)→6x3=−4  (mod5)→x3=1がこの合同式の解である.

 x=11となるので,中国剰余定理より連立合同式の解は

  x=11  (mod30)

である.

[2](2n+1,3n+2,5n+2)の場合,連立合同式

  x=1  (mod2)

  x=2  (mod3)

  x=2  (mod5)

を計算しよう.

x=x1+2x2+6x3とおいて,最初の式に代入する.→x1+2x2+6x3=x1=1  (mod3)→x1=1がこの合同式の解である.

→x=1+2x2+6x3を2番目の式に代入する.→1+2x2+6x3=1+2x2=2  (mod3)→2x2=1  (mod3)→x2=2がこの合同式の解である.

→x=5+6x3を3番目の式に代入する.→5+6x3=2  (mod5)→6x3=−3  (mod5)→x3=2がこの合同式の解である.

 x=17となるので,中国剰余定理より連立合同式の解は

  x=17  (mod30)

である.

[3](2n+1,3n+2,5n+4)の場合,連立合同式

  x=1  (mod2)

  x=2  (mod3)

  x=2  (mod5)

を計算しよう.

x=x1+2x2+6x3とおいて,最初の式に代入する.→x1+2x2+6x3=x1=1  (mod3)→x1=1がこの合同式の解である.

→x=1+2x2+6x3を2番目の式に代入する.→1+2x2+6x3=1+2x2=2  (mod3)→2x2=1  (mod3)→x2=2がこの合同式の解である.

→x=5+6x3を3番目の式に代入する.→5+6x3=4  (mod5)→6x3=−1  (mod5)→x3=4がこの合同式の解である.

 x=29となるので,中国剰余定理より連立合同式の解は

  x=29  (mod30)

である.

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【2】まとめ

 双子素数(p,p+2)について,mod3,mod5で考えた結果,pは30n+11型素数または30n+17型素数または30n+29型素数でなければならないことがわかった.

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