■641(その7)

 1742年,オイラーはフェルマー数2^(2^5)+1の約数641を見つけた.

 一般に2^(2^n)+1が合成数であれば,約数はk・2^n+1の形であるという定理があり,この場合,

  k・2^5+1,k=20

  20・2^5+1=641

として発見に繋がった.

 しかし,同じ方法で2^(2^6)+1の約数を見つけようとすると,コンピュータなしにそれを成し遂げることはかなり難しい.同様の書き方をすると

  k・2^6+1,k=1071・4=4284

  4284・2^6+1=274177

となるからである.

===================================

[Q]p=274177=1071・2^8+1が2^(2^6)+1の約数であることを示せ.

[A]1071=3^2・7・17=7・9・17=q・r・s

q^8=7084  (mod p)

r^8=932   (mod p)

s^8=146207  (mod p)

(qr)^8=22040  (mod p)(

(qrs)^8=274176=−1  (mod p)

(1071)^8=−1  (mod p)

 ここで,p=1071・2^8+1であるから,

  (1071・2^8)^8=1  (mod p)

が得られる.

  (1071・2^8)^8=(1071)^8・2^64=1  (mod p)

  −2^64=1  (mod p)

  2^64+1=0  (mod p)

===================================