ζ(s)=1/1^s+1/2^2+1/3^s+1/4^s+・・・
L(s)=1/1^s-1/3^s+1/5^s-1/7^s+・・・
L1(s)=1/1^s-1/3^s-1/5^s+1/7^s+・・・
L2(s)=1/1^s+1/3^s-1/5^s-1/7^s+・・・
と定義します.杉岡幹生氏はいろいろな工夫をして「杉岡の公式」を生み出してきました.これまでにわかっていることをもう一度整理しておきます.
(1)奇数ゼータと偶数Lは偶数ゼータの無限和として表される
(2)奇数L,偶数L1,奇数L2は偶数ゼータの有限和で表される
(3)正の奇数ゼータのみならず,負の奇数ゼータも偶数ゼータの無限和として表される
(4)奇数ゼータは奇数ゼータの有理数係数の無限和として表される
(5)偶数ゼータは偶数ゼータの有理数係数の無限和として表される
て表現できる,等々.
L関数
L(s)=1/1^s−1/3^s+1/5^s−1/7^s+・・・
はゼータ関数の兄弟分にあたりますが,これまで,
L(2)=Σ(有理数係数)ζ(2n+1)
は導出されていたのですが,杉岡氏はテイラーシステムと呼んでいる方法に微分操作を加えて
L(2)=Σ(有理数係数)L(2n)
なる結果を導出しています.
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結果だけ紹介すると
log3=4{(2/3)^2(1!/2!)L(2)+(2/3)^4(3!/4!)L(4)+(2/3)^6(5!/6!)L(6)+・・・}
L(2)=1/4{(2/3)^2(3!/2!)L(4)+(2/3)^4(5!/4!)L(6)+(2/3)^6(7!/6!)L(8)+・・・}Σ(有理数係数)L(2n)
L(4)=1/240{(2/3)^2(5!/2!)L(6)+(2/3)^4(7!/4!)L(8)+(2/3)^6(9!/6!)L(10)+・・・}
L(0)に相当する部分が特異点が解消されてlog3になっているところがまた麗しく感じられます.今回のコラムでは新たに拡張された結果について紹介しましたが,それについての詳細は杉岡幹生氏のHP
http://www5b.biglobe.ne.jp/~sugi_m/page207.htm
にあります.
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