■乙部融朗の針金模型と通信理論(その5)

 これまでの研究で,任意のn次元空間に4種類の結晶を構成できることがわかっている.

[1]ミンコフスキー結晶

[2]BCC結晶

[3]FCC結晶

[4]HCP結晶

 [1][4]は正単体,[2][3]は正軸体・立方体からワイソフ構成される.これまでの通信理論は球充填問題から派生しているが,[3][4]は内接球をもつ球充填問題である.それに対して[1][2]は外接球をもつ球被覆問題である.

 現行の通信理論を再編するためには,球充填にこだわる必要はない.また,高次元結晶の場合,球の場合とは違って、8次元,24次元にこだわる必要もない.

 それよりも,すべての空間で4種類の結晶を構成することができるので,都合のいい空間をみつけて応用を考えることが重要になる.情報通信に使えるかどうか? どの次元が有効なのか?・・・は,いまのところまったく未知である.

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