■フルヴィッツ・ボレルの定理(その6)
さらに,αが黄金比とも√2とも関係していなければ,√(221/25)に大きくすることができる.得られる数列
√5,√8,√(221/25),・・・
は3に収束する.
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【1】証明
α=[a0:a1,a2,・・・]を無理数で,黄金比にも√2関係していないとすると,an≧3があることになる.
[1]無限個のanが3以上である場合
λn-1>an≧3>√(221/25)
以下,大きいnに対してan≦2であり,数列{an}のなかに{1,2}が無限にあるとする.
[2]{1,2,1}が無限にある場合
λn=2+1/(1+1/・・)+1/(1+1/・・)≧3>√(221/25)
以下,{1,2,1}が有限個であるとする.
[3]{1,2,1}が無限にある場合,無限個の{2,2,1,2,2}が存在する
λn=2+1/(2+1/・・)+1/(1+1/2+1/・・)≧2+1/3+7/10>3>√(221/25)
以下,{2,1,2}も有限個であるとする.
[4]{2,2,2}が無限にある場合,無限個の{a,1,1,2,2,2,b},a≦2,b≦2が存在する.
λn=2+1/(1+1/1+1/a・・)+1/(1+1/2+1/2+1/b・・)≧2+4/7+7/17>√(221/25)
以下,{2,2,2}も有限個であるとする.
[5]{1,1,1}が無限にある場合,無限個の{1,1,1,2,2,1,1}が存在する.
λn=2+1/(1+1/1+1/2・・)+1/(1+1/2+1/1+1/2・・)≧2+3/5+3/8>√(221/25)
αは[2:2,1,1,2,2,1,1,・・・]=(9+√221)/10と関係しているから,残っているのは
[6]周期{1,1,2,2}の連分数の場合,
[2:2,1,1,2,2,1,1,・・・]+[0:1,1,2:2,1,1,2,2,1,1,・・・]=(9+√221)/10+(−9+√221)/10=√(221/25)
λn=2+1/(1+1/1+1/2・・)+1/(1+1/2+1/1+1/2・・)≧2+3/5+3/8>√(221/25)
[6]の場合だけが√(221/25)より大きい数に置き換えることができない.
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