■スー・モース数列(その5)

 このシリーズの対称性についてまとめておきたい.

===================================

【1】すべての数字を含む排他的数列

 1から8までのすべての数字を含む排他的数列

{an}={1,4,5,8}

{bn}={2,3,6,7}

  2+3+5+8=1+4+6+7=18

では2乗和まで等しい.両側を含めた項数は8/8である.

 1から16までのすべての数字を含む排他的数列

 {an}={1,4,6,7,10,11,13,16}

 {bn}={2,3,5,8,9,12,14,15}

 1+4+6+7+10+11+13+16=2+3+5+8+9+12+14+15=68

では3乗和まで等しい.両側を含めた項数は16/16である.

 この例において

[1]8対{1,2},・・・,{15,16}で考えると一方が{an}に,他方が{bn}にはいる.

[2]{an},{bn}にはそれぞれ8つの偶数,4つの奇数が属しています.

===================================

【2】間引かれた排他的数列

 1+5+8+12=2+3+10+11

では3乗和まで等しい.両側を含めた項数は8/12である.

 {cn}={−,0,−,+,0,+}

 {dn}={+,−,0,0,+,−}

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 1+6+7+8+14+15=2+3+9+10+11+16

では4乗和まで等しい.両側を含めた項数は12/16である.

[1]8対{1,2},・・・,{15,16}で考えると一方が{cn}に,他方が{dn}にはいっていない.

[2]{cn},{dn}にはそれぞれ3つの偶数,3つの奇数が属している.

[3]削除された偶数の数と奇数の数は等しい.

 {cn}={−,0,+, +/-,  ,0,+,−}

 {dn}={+,−,0,  , +/-,−,0,+}

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 1^0+13^0+28^0+70^0+82^0+124^0+139^0+151^0

=4^0+7^0+34^0+61^0+91^0+118^0+145^0+148^0  

では7乗和まで等しい.両側を含めた項数は16/152である.

 −は奇数,+は偶数になるが,

{an}={−,0,0,−,+,0,0,+,+,0,0,+,−,0,0,−}

{bn}={0,+,−,0,0,+,−,0,0,−,+,0,0,−,+,0}

{an},{bn}にはそれぞれ4つの偶数,4つの奇数が属している.

===================================

【3】まとめ

 k乗和まで等しい2つの数列はそれぞれ同数の偶数,奇数を含む対称的な数列である.それをk+1乗和まで,k+2乗和まで・・・と拡張させることができる.自由度が高い(間引かれている)ほどkを大きくすることができる.

===================================