■直観幾何学研究会(その1)
直観幾何学研究会に初参加.秋山仁先生からのお誘いで講演することにしたのであるが,すでに10年近い歴史があるとのことであった.しかし,抄録集を作ったのは今回がはじめてとのこと.医学系の学会と比べるとその辺はかなり緩い雰囲気であった.
講演もよくまとまっているもの,途中経過のもの,あまりにもまとまりを欠いていて,これでいいのかと心配になったものなど,玉石が混交.私は高次元離散幾何の話をしたのであるが,直観が効かないためか敬遠されがちで,やっている人も少ない分野だけに研究会での受けはいまいちであった.
多面体にextravertex, extraedgeを設けて,そこをmountain, valley foldして多面体を折りたたむ問題は実用的な価値が高く,多くの人の研究テーマになっていた.その起源になっているのはドメイン,オルークの本であるから,多くの数学者の目に触れた結果であろう.
しかし,流行にのって人と同じこと(単なる拡張)はやらない,未踏の分野も怖じけずにやっていけばいずれいろいろな宝庫になると思っている私からすれば,少し残念である.
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