■ウィア・フェラン泡(その59)
泡の体積がすべて同じであるとき,表面積が最小になる理想的な形はどのようなものだろうか?
1993年,ウィアとフェランは,ケルヴィンの14面体(切頂八面体)とは異なる2枚の六角形と12枚の五角形でできた14面体(ゴールドバーグの14面体)による空間充填がケルヴィンの14面体による空間充填よりも表面積が小さくなることに気づいた.
その後,この14面体と不規則な12面体を組み合わせるとさらに表面積が減って,わずか0.3%であるがケルヴィン泡より表面積が小さくなることを示した.それが,
である.
しかし,ここでもご多分に漏れず,自然界は科学者たちの先をいっていた.クラスレート化合物はウィア・フェラン泡とよく似た構造をとっていたのである.
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