■直観幾何学への旅
昨年末に,
秋山仁「直観幾何学への旅」
Treks into intuitive geometry, Springer
が刊行されました.私もペンタドロンの章立てとその校正に苦しめられた一人で,私にとっても思い出深き著書です.
校正の時点ではPenrose tileまでしか盛り込まれていませんでしたが,その後,知識が深化したようで,Socolar-Taylor tile(1種類だけで非周期的に配列するタイル),15番目の5角形タイルなどが追加され,up-to-dateな内容になっています.
とくに,envelope magicとConway criteriaの関係が非常にわかりやすく解説されている点は秋山先生の教師的な才能が窺われる会心作になっています.その意味では秋山先生の真骨頂といってもよく,膨大な時間を惜しみなくかけた甲斐があったと衷心より賞賛の意を表したいと思います.
今年はこの本をネタ本にひっさげに,既に7回の海外講演を引き受けておられるようですが,その完成に一安心安住せず,老骨にむち打って,また新しいことを学んでください.
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