■ウィア・フェラン泡(その20)

 (その19)において,二等辺三角形(頂角t)の底辺の長さをb,等辺の長さを1とすると,

  b=2sin(t/2)

 重n角錐に1本の切れ込みを入れると,口の開いた重四角錐が得られる.一方の開口重四角錐の高さhから開口の大きさwを求めると,

  w=f(h)=(4−h^2)^1/2sin(4arctanb(4−b^2−h^2)^-1/2)

 これは他方の開口重四角錐の高さとなるから,

  h=g(w)=(4−w^2)^1/2sin(4arctanb(4−b^2−w^2)^-1/2)

 ここで,2つの開口重n角錐が歪みなしに接合できるための条件は

  h=g(f(h))

  h:0〜(−b^2+(4−b^2)tan^2(π/n))^1/2

である.

 双子の2n面体において,n=3の場合,h=wなる解が一意にかつ簡単に求めることができれば8頂点の座標がわかり,数値計算的にs^3/v^2を最小にする二等辺三角形のパラメータb(t)を計算することができる.

 しかし,この問題では別の構成法が可能である.

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[1]この図形は,8頂点の凸多面体で辺の長さは24次の代数方程式の根になる.

[2]表面積が極小となる多面体解が多変数関数の意味での極小値となっている稼働かが重要である.そうでないと微小変形してより体積を保ったまま表面積を小さくできるからである.

[3]このような解は整数係数の代数方程式の根となり,基本的にその値は方程式で記述できる.そうすれば,いくらでも精密に値が計算できる.

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