■基本単体の二面角(その73)

 格子は球充填問題の解を与える.同じ大きさの球を最も密に詰め込む方法は,8次元まではよく知られていて

  A1,A2,D3,D4,D5,E6,E7,E8

である.

 これらは無限離散群であるから,

  A1~,A2~,D3~,D4~,D5~,E6~,E7~,E8~

のことである.これを有限群(超球面上の単体)のそれと混同してはならない.

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 格子状配置による評価は,最終的にはグラフ的算法に帰着されるのですが,

  n  1  2  3  4  5  6  7  8  9

 接吻数 2  6  12  24  40  72  126  240  272

 格子  A1 A2 A3 D4 D5 E6 E7 E8

1≦n≦8では,ガウス記号を用いて

  下界=n([2^(n-2)/3]+n+1)

の形にまとめられます.(この式はn>8に対しては成り立ちません.n=9のとき468となるのですが,コクセターの上界401よりも大きくなってしまうからです.)また,n=24のとき,リーチ格子が唯一最密な球の詰め込みを与えることが証明されています(コーン,クマール:2004年).

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