■基本単体の二面角(その55)

 1〜8次元では最大接吻数は格子上で起きるのですが,9次元では格子上での最大接吻数が272であるのに対して,不規則配置では306個の球が接触できるものが知られているのですから,9次元以上になるとルート格子だけでは済まなくなるのです.

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 格子状配置による評価は,最終的にはグラフ的算法に帰着されるのですが,

  n  1  2  3  4  5  6  7  8  9

 接吻数 2  6  12  24  40  72  126  240  272

 格子  A1 A2 A3 D4 D5 E6 E7 E8

1≦n≦8では,ガウス記号を用いて

  下界=n([2^(n-2)/3]+n+1)

の形にまとめられます.(この式はn>8に対しては成り立ちません.n=9のとき468となるのですが,コクセターの上界401よりも大きくなってしまうからです.)また,n=24のとき,リーチ格子が唯一最密な球の詰め込みを与えることが証明されています(コーン,クマール:2004年).

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