■相似思考の問題? (その3)

  an+1=2an

という生成則に従う数列は,ベンフォードの法則(1ではじまる数が多いのはなぜか)に従いますが,

  an+1=2an+1

  an+1=an^2

という生成則に従う数列もベンフォードの法則に従います.

 ところが,

  an+1=an^2+1

という生成則に従う数列では,初期値によってベンフォードの法則に従わない数列があるそうです.

 たとえば,

  a0=9.94962308959395941218332124109326・・・

では生成則を何回繰り返しても最初の数は9になるということです.驚きの結果です.このような初期値は無限個存在するのですが,数直線ではあまりにもまだらで,そのcardinalityは0だそうです.

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 一般に,

  an+1=an^2+m

という生成則に従う数列の最初の数がkになるためには,

  k≦a0<k+1

  k^2+m≦a0^2+m<(k+1)^2+m

一方,

  10k≦a0^2+m<10(k+1)

 これが常に

  10k>k^2+m,(k+1)^2+m>10(k+1)

を満たすものとする.

[1]k=9のとき

  90>81+m,100+m>100→m<9,m>0

[2]k=8のとき

  80>64+m,81+m>90→m<16,m>9

[3]k=7のとき

  70>49+m,64+m>80→m<21,m>16

[4]k=6のとき

  60>36+m,49+m>70→m<24,m>21

[5]k=5のとき

  50>25+m,36+m>60→m<25,m>24

[6]k=4のとき

  40>16+m,25+m>50→m<24,m>25  (NG)

[7]k=3のとき

  30>9+m,16+m>40→m<21,m>24  (NG)

[8]k=2のとき

  20>4+m,9+m>30→m<16,m>21  (NG)

[9]k=1のとき

  10>1+m,4+m>20→m<9,m>16  (NG)

[10]k=0のとき

  0>0+m,1+m>10→m<0,m>9  (NG)

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