■わが闘争・2015(その1)
ここ数年取り組んできた課題が年頭の2か月程で完成.その反動のせいか,あとは新しいアイデアがまったく出せなかった1年であった.涸れてしまうにはまだ早すぎると思うのであるが,・・・
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数年前,石井源久先生より京都大学博士論文(1999年)
「多次元半正多胞体のソリッドモデルに関する研究」
を謹呈していただいた.ソリッドモデルはリアリティーの高い図形を提供してくれるので,見る人のイマジネーションをかき立て,多くのインスピレーションを生み出すことができた.
大変な労作で,このような立派な研究が行われていたことをまったく知らなかったこと,危うく忘れ去られるところであった論文があったことをまったく恥じ入るばかりであった.
当の本人はCGを描くことで満足してしまったのかもしれないが、この論文に書かれていることを数学的に昇華された形にしなければならない.そして,研究が始まったのであるが,2年前までは,すべての準正多胞体の
[1]fベクトル公式
[2]体積・表面積公式
を得ることができていた.
昨年はさらに
[3]ひとつの頂点回りに集まるfベクトル公式
を完成させることができた.
驚くべきことに群論的・グラフ理論的な方法によるものではなく,数学者からも見捨てられた組み合わせ位相幾何学的な方法に依るものであった.先人達は重要な方法を見逃し,見落とていたのである.
今年は,[1][3]の数に加え,
[4]正方形は何枚,正六角形は何枚
という形の情報を計算することができるようになったのであるが,ここまでが所期の目標であった.
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