■デューラーの八面体の設計(その16)
[1]榎本モデル [2]宮本モデル [3]佐藤モデル
θ=72 θ=72.5425 θ=69.5822
A=38.1727 A=38.3288 A=37.5055
B=22.4555 B=21.8454 B=25.1381
C=47.2567 C=46.9113 C=48.7874
t=.618034 t=.6 t=.697728
[1][2]の違いは肉眼で確認できるような差はないと思われのに対し,[3]はかなり違いが出るのではないだろうか?
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【1】球に内接するが,入れ子構造を持たない場合
黄金菱面体(d=(√5+1)/2=1.61803),白銀菱面体(d=√2=1.41421),菱形の頂角72°の菱面体(d=√((5+2√5)/5)=1.37638)を切頂したデューラーの八面体では,それぞれ
θ=63.4350 70.5288 72
A=36 37.7613 38.1727
B=31.7174 24.0948 22.4555
C=52.6227 38.1727 47.2567
t=.894427 .666667 .618034
と計算されました.佐藤モデルは白銀菱面体に近い形であることがわかります.
また,榎本モデルの72°というのはdの値が解析的に求められる特別の角であって,正五角形(黄金比)と関係していることは説明するまでもないでしょう.ここで面白いことがわかります.72°のときのtは
t=(√5−1)/2=0.61803=1/τ
τ=(√5+1)/2
と表されるのです.このことからデューラーの八面体の頂角が72°だとする結論は幾何学的には誤りであっても,数秘術的にはまったく正しいものに思えます.
その他には76°説,80°説,82°説などがあるそうですが,参考までに菱形の頂角が76°(d=1.27994),80°(d=1.19175),82°(d=1.11061)の場合も掲げておくと
θ=76 80 82
A=39.3836 40.7458 41.4913
B=17.8787 13.1018 10.6265
C=44.6915 42.0786 40.7513
t=.483846 .347298 .278349
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