■クラインの整数(その27)
(その21)以降は空間の回転についてみてきたが,実は3次元の群と4次元の群との間には特殊な関係がある.それは3次元の回転はひとつの四元数で特定することができ,4次元の回転はふたつの四元数で特定することができるからである.
ただし,写像は1:1ではなく2:1であるためその詳細は微妙なものとなる.四元数の単元全体はSU2をなすが,それはSO3の二重被覆であるからである.
四元数に比較して,八元数は幾何学や物理学への明らかな応用をもたず,あまる注目されなかったことは否めない.
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フルビッツの整数,
ω=(1+i+j+k)/2
は,
ω^2=(−1+i+j+k)/2
ω^3=−1
ω^4=−(1+i+j+k)/2
ω^5=(1−i−j−k)/2
ω^6=1
より1の原始6乗根であり,ωは4次元空間内の60°回転に対応していると考えることができる.
同じことを八辺整数環で行うと,超六角形(一般化された六角形)と呼ばれるグラフができる.
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