■素数と無限級数(その11)

 (その8)〜(その10)に掲げた,チェビシェフの粗い素数定理

  c1x/logx<π(x)<c2x/logx

の複素関数論を用いない証明についての解説が

  [参]小山信也「素数とゼータ関数」共立出版

にもある.購読されたい.

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【1】ハーディ・リトルウッド予想

  1^2+1=2     (素数)

  2^2+1=5     (素数)

  4^2+1=17    (素数)

  6^2+1=37    (素数)

  8^2+1=65    (素数でない)

 10^2+1=101   (素数)

 n^2+1型素数は無数にあるでしょうか? これも無数に存在すると予想されていますが,証明はわかっていません.

 n^2+1型素数が無限に存在するかどうかは未解決問題ですがが,数n=k^2+1が素数である確率は,おおよそ

  1/logn・1/√n

したがって,

  πq(x)〜C∫(2,x)dt/(logt・√t)〜C√x/(logx)

と予想できます.ハーディとリトルウッドはCの値も決定しています.

  C=Π(1−χ(p)/(p−1))

  n^2+1=0 (modp)→ χ(p)=1

  n^2+1≠0 (modp)→ χ(p)=−1

  C=Π(1−(−1)^(p-1)/2/(p−1))=1.3727・・・

 一般に,2次式,たとえば,

  n^2+1型素数,n^2+2型素数

は無数にあるでしょうか? これも無数に存在すると予想されていますが,証明はわかっていません.一般に

  an^2+bn+c型素数

は無限に存在すると予想されています(ハーディ・リトルウッド予想).

  πq(x)〜C√x/√a(logx)

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【2】ブニャコフスキー予想(1857年)

 n^2+1のように自明な因数をもたないnの任意の多項式は,無限個の素数を表す.

 n^2+n+2は常に2で割り切れる.

 n^2+n+41はn=−40〜40に対して素数である.

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