■基本単体の二面角(その11)
基本単体の二面角を整理すると
[1]正四面体:(90°,90°,90°,60°,60°,35.2644°)→(60°,60°)→{3,3}
[2]正八面体:(90°,90°,90°,60°,45°,54.7656°)→(60°,45°)→{3,4}
[3]立方体:(90°,90°,90°,60°,45°,45°)→(60°,45°)→{3,4}
[4]正二十面体:(90°,90°,90°,60°,36°,69.0949°)→(60°,36°)→{3,5}
[5]正十二面体:(90°,90°,90°,60°,36°,58.2826°)→(60°,36°)→{3,5}
それそれがシュレーフリ記号,コクセター図形に対応していることがおわかり頂けるであろう.
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これらを
αn:aj=√2/j(j+1)
βn:aj=√2/j(j+1),an=√2/n
などで与えられる超平面を使って求めてみたい.
超平面の放線ベクトルは,1/aj=bjとして,
(−b1,0,0)
(b1,−b2,0)
(0,b2,−b3)
(0,0,b3)
などで与えられる.その二面角は
cosθ=−b1^2/{b1^2}^1/2{b1^2+b2^2}^1/2
cosθ=−b2^2/{b1^2+b2^2}^1/2{b2^2+b3^2}^1/2
cosθ=−b3^2/{b2^2+b3^2}^1/2{b3^2}^1/2
以外は90°である.
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【1】立方体
立方体の1/48の直角四面体で,
P0(0,0,0)
P1(1,0,0)
P2(1,1,0)
P3(1,1,1)
にとることができる.底面は(45°,45°,90°)の直角三角形である.
cosθ=−b1^2/{b1^2}^1/2{b1^2+b2^2}^1/2=−1/√2
cosθ=−b2^2/{b1^2+b2^2}^1/2{b2^2+b3^2}^1/2=−1/2
cosθ=−b3^2/{b2^2+b3^2}^1/2{b3^2}^1/2=−1/√2
二面角はこれらの補角をとる.
この直角四面体はテトラドロンと(勝手に)呼んでいる図形であって,その二面角は(90°,90°,90°,60°,45°,45°)になる.
90°を除いた60°,45°,45°が立方体の形を特徴づけるが,とくに60°,45°に負っていることがわかる.これを(π/3,π/4)→{3,4}と表現しているというわけである.
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