■n次元平行多面体数(その154)
(その150)を補足.E8格子では,原点においた半径1/2の球に,同じ半径の球を原点の隣点におけば240個の球が接するようにできる.球の接点がボロノイ領域の中心となる.
この充填形で,正軸体の1つおきの胞に正単体が続き,他の半分の胞は正軸体同士が接する.格子点として1つの格子点を中心にその隣(距離1)の240個の頂点を結んでできる8次元の「亜正多面体」は正単体が17280個,正軸体が2160個から構成される.17280:2160=1:8
8次元正単体の体積3/2^48!(1辺の長さ1)
8次元正軸体の体積2^4/8!(1辺の長さ1)
正軸体はその半分の錘体になるから,2^3/8!=2^7/2^48!
正単体の部分は17280×3/2^48!
正軸体はその半分の錘体になり,その部分は2160×2^7/2^48!
17280×3/2^48!:2160×2^7/2^48!=1:16
このことから正軸体の占める部分が大半で,正単体が隙間を埋めている印象である.
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【1】E8格子のボロノイ領域
単独で8次元空間の充填形になるのは格子のボロノイ領域で,それは17280個の正単体の1/9(ひとつの頂点まわりの9等分)と2160個の正軸体の1/16(ひとつの頂点回りの16等分)から成り立つ.
その体積は
正単体の体積3/2^48!×1/9×17280=1/112
正軸体の体積2^4/8!×1/16×2160=6/112
の合計(1+6)/112=1/16で,案外簡単な数になる.
この図形は8次元の平行面体(平行移動で面を貼り合わせて空間充填形になる)のひとつである.
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