今回のコラムで取り上げるのは,残り4つのケース
T in O, T in D, I in T, I in O
です.
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【1】T in O
正八面体のひとつの面が正四面体の面と一致し,残りの頂点が正八面体の面の接触するとき,正八面体に内接する最大の正四面体が得られます.このとき,体積比は
√2/12・3/√2=1/4=0.25
になります.
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【2】T in D
正十二面体の8個の頂点を結ぶと,正十二面体の中に立方体ができます.また,正四面体の6個の面の対角線を結ぶと,立方体の中に正四面体ができます.したがって,体積比は
φ^3・4/3(15+7√5)=0.184262
になります.
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【3】I in T
正二十面体の辺心図において,[1,1,1]方向を向く切頂面は8面ありますが,このうちの4面が正四面体の4面と接する配置をとるとき,正四面体に内接する最大の正二十面体が得られます.
d=(√5−1)/2=1/φ
とおくと,この切頂面は点(0,1,d),(d,0,1),(1,d,0)を通りますから
x+y+z=1+d=φ
で表されます.
このことから,正四面体の1辺の長さは
2√2φ
体積比は
(2d)^3(15+5√5)/12/{(2√2φ)^3√2/12)}
=(15+5√5)/4φ^6=0.364745
であることがわかります.
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【4】I in O
正八面体の12個の辺を1:φに内分する点を結ぶと,正八面体の中に正二十面体ができます.正八面体の1辺の長さを1とするとき,
1/(1+φ)=1/φ^2,φ/(1+φ)=1/φ
ですから,余弦定理より正二十面体の1辺の長さkは
k^2=1/φ^4+1/φ^2−2・1/φ^2・1/φ・cos60°
k=√2/φ^2
体積比は
2√2/φ^6・(15+5√5)/12・3/√2=0.72949
となります.
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