■n次元平行多面体数(その108)
(その107)で述べたことを要約すると
(1)n次元ボロノイ細胞の1個の頂点の周りにn個のn−1次元面が集まること
(2)ボロノイベクトルにはボロノイ細胞のn−1次元超平面の中心を通過するものがn個,ボロノイ細胞の角(n−2次元超平面,・・・)を通過するものが2^n−1−n個で計2^n−1個あること
(3)この図形には平行なn−2次元面がn(nー1)/2組=(n,2)ある.
となる.
(3)が(n+1,2)次元立方体と関係しているのである.(1)は単純多面体,(2)はそれを切稜・切頂することをイメージするとよいだろう.具体的にいうと,2次元の場合は正三角形を切頂して正六角形にすること,3次元の場合は正四面体を切稜・切頂して切頂八面体を作ることである.
切頂八面体は,正方形面を上にして置くと立方体(あるいは正八面体)を切頂した図形にみえるが,正六角形面を上にして置くと正四面体を切稜・切頂した図形になっていることがわかる.
この操作をn次元空間内に拡張するとn次元の空間充填平行多面体が得られる.4次元の場合,10個の切頂八面体と20個の正六角柱よりなる空間充填平行多面体が導かれることになる.
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