■K4・K5・K6の立体視
正方形に2本の対角線を引いたグラフがK4であるが,立体視すると四角錐(ピラミッド)を上から見た図に見えるだろう.
それは普通の見え方であるが,正四面体K4を横から見た図に見えないだろうか? K4は正方形に2組の対角線を引いたグラフ,あるいは,三角錐を上から見た図として表現できる.
正五角形に5本の対角線を引いたグラフがK5であるが,同様に,立体視すると5つの四面体が見えるはずである.これが4次元正5胞体(4次元単体)であるが,これか見えれば,高次元幾何学の入り口に立っているのと同然である.
正六角形に3本の対角線を引いたグラフは各面に対角線が1本のはいった立方体に立体視できるが,少し我慢すると,正四面体(正5胞体)の集合にみえるようになる.これは6次元単体であるが,対角線の交点が13個でなく,15個あるように描いた方がわかりやすいかもしれない.
なお,
[Q]ある会合で,3人が互いに知り合いであるか,3人はいずれも初対面であるか,いずれかになるようにするには最低何人出席しなければならないか?
(同色の三角形問題)
[A]完全グラフK4でもK5でもそのような状況は生じない.K6ではじめてそのような状況になるのである.
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[Q]正多角形面をもつ三角錐と四角錐の2つの角錐がある.これらの角錐の正三角形面同士を貼り合わせると何面体ができるか?
という有名な(悪名高き)幾何学問題がある.
[A]答えは4+5−2=7面ではない.この問題では2つの菱形共面を生じるため,7−2=5面というのが正解である.
正四面体2個と正八面体1個を貼り合わせると平行六面体ができる.これは建築学ではオクテット・トラスト呼ばれる単位胞であって,正三角形2枚が菱形共面を生じるため,6面体になる.
また,正四面体4個と正八面体1個を貼り合わせると1辺の長さが2倍の正四面体ができる.これによって,2つの正三角形が折れ曲がらずに,同一平面上に存在してひとつの菱形となることが明らかになった.
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