■非周期模様(その3)
フィボナッチ列は次のようにしても得られるという.
[1]xy平面に,原点を通る直線y=mx,m=tanθ=1/τをひく.
[2]y=mx+τ^2/(1+τ^2),y=mx−τ/(1+τ^2)をひく.これらは[1]とcosθ,−sinθだけ離れた平行線である.
[3]直線の横切った正方格子の格子点から[1]に垂線を下ろす.
[4][の]の直線上に垂線の足の点列ができる.その2点間の距離はcosθ,sinθの2種類である.これをa,bとみなせばフィボナッチ列と同じものになる.
[2][3]の代わりに
直線の横切った正方格子の右上の格子点から[1]に垂線を下ろす.
直線の横切った正方格子の右下の格子点から[1]に垂線を下ろす.
でもよい.
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つぎに,2次元非周期模様を生成することを考える. 3次元立立方格子(角砂糖を積み重ねたような格子)を,2次元形面で斜めに切ると断面に3種類の平行線群が得られる.
この平行線で囲まれた領域は,もとの立方格子の1個の立方体に対応する.そこで,1次元非周期模様と同様に,この立方体の頂点をこの平面に直投影すれば2次元非周期模様ができあがることになる.
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実際には,その断面に現れる多角形を点に置き換えて,双対図形を作ると菱形からなる非周期模様が現れるはずであるが,残念ながら3次元立方格子をどのような角度で切断しても非周期模様はできない.4次元立方格子を2次元平面で切断してその断面に現れる多角形を点に置き換えて,双対図形を作るとはじめて菱形からなる非周期模様が現れるのである.
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