■n次元平行多面体数(その75)

[1]菱形90面体は2種類の菱形(白銀菱形,黄金2乗菱形)からなる.しかるに,10次元立方体を投影すると正20角形になり,π/10菱形10個,π/5菱形10個,3π/10菱形10個,2π/5菱形10個,正方形5個の5種類に分解可能であること

[2]菱形132面体は3種類の菱形(細い菱形48枚,中間型36枚,太った菱形48枚)からなる.しかるに,12次元立方体を投影すると正24角形になり,π/12菱形12個,π/6菱形12個,π/4菱形12個,π/3菱形12個,5π/12菱形12個,正方形6個の6種類に分解可能であることで,菱形の数の整合性がとれないという点でした.

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【1】n次元立方体の極投影

 (−1,−1,−1,・・・,−1)を始点として,各頂点からn本の稜がでるn本の傘の骨状のベクトル

  x=(acos2iπ/n,asin2iπ/n,b)

  a=√(2/3),b=√(1/3)

を用いて3次元空間に極投影することにします.n種類の菱形面ができますが,菱形面の角の大きさθは

  x=(acos2iπ/n,asin2iπ/n,b),|x|=1

  y=(acos2jπ/n,asin2jπ/n,b),|y|=1

  x・y=2/3cos2(i−j)π/n+1/3

     =2/3cos2kπ/n+1/3=1−2・2/3・sin^2kπ/n

より,

  cosθ=2/3cos2kπ/n+1/3=1−2・2/3・sin^2kπ/n

  θ=arccos(2/3cos2kπ/n+1/3)

   =2arcsin(c・sinkπ/n)

  c=√(2/3),k=1〜n−1

また,実際の菱形面の対角線の長さの比rは

  r=cos(θ/2)/sin(θ/2)

で与えられます.

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