■ハミルトン閉路(その2)
ハミルトンは正12面体の辺をたどり,20個の頂点すべてを1回ずつ通り,出発点の戻ることは可能かという問題をたてた.これがグラフ理論の「ハミルトン閉路」という概念をもたらした.
立方体や切頂八面体もすべての頂点を1回ずつ回るようなハミルトン閉路をもっている.このことは立方体を8角形に写し,閉路を8角形の境界に写すことと同値である.
多面体に限らず,グラフはどんなときにハミルトングラフになるだろうか?
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【1】必要条件
連結であること(どの頂点と底に接続する辺を削除しても連結であること)
【2】十分条件
頂点数v(≧3)のグラフが,vの数にかかわらずハミルトングラフになるためには,各頂点次数≧v/2であること(ディラックの定理,1952年).
このディラックの継父は1933年ノーベル物理学賞を受賞した有名なポール・ディラックである.
頂点数v(≧3)のグラフが,vの数にかかわらずハミルトングラフになるためには,隣接でない2頂点の頂点次数の和が≧vであること(オアの定理,ディラックの定理の改良版).
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[まとめ]どうもおかしい.立方体の頂点次数は3であるが,頂点次数≦8/2=4.
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