■正三角形の整数三角形分割(その9)
(その8)ではうまくいかなかっやが,
2e=16,b=65,f=63
→a=57,b=65,c=71
とすると,
D^1/2=3bf=3・65・63=12285
d=112
となって,1辺の長さ112の正三角形が3つの整数三角形(57,65,112),(57,73,112),(65,73,112)に分解されたことになる.
ここで,b=65について考えてみたい.
65^2=63^2+16^2=56^2+33^2
65は2つのピラゴラス三角形の斜辺となる.すなわち,2つの平方数の和として2通りに表される.
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フィボナッチの等式としてよく知られている恒等式
(a^2+b^2)(c^2+d^2)=(ac−bd)^2+(ad+bc)^2
(a^2+b^2)(c^2+d^2)=(ac+bd)^2+(ad−bc)^2
は簡単に確認できます.
この公式は2つの整数がともに平方数の和の形をしているなら,その2数の積も平方数で表されることを示していて,複素数と2平方和問題との関連を示しています.
また,この積は2通りの異なる方法で,2つの平方数の和として表すことができることを示しています.
たとえば,
50=5・10
5=1^2+2^2,10=1^2+3^2
より,
50=(1・1+2・3)^2+(1・3−2・1)^2=7^2+1^2
50=(1・1−2・3)^2+(1・3+2・1)^2=5^2+5^2
65=5・13
5=1^2+2^2,13=2^2+3^2
65=(1・2+2・3)^2+(1・3−2・2)^2=8^2+1^2
65=(1・2−2・3)^2+(1・3+2・2)^2=4^2+7^2
となります.
a=bまたはc=dのときは,積はたった1通りの方法で2つの平方数の和になります.
10=2・5
2=1^2+1^2,5=1^2+2^2
10=(1・1+1・2)^2+(1・2−1・1)^2=3^2+1^2
10=(1・1−1・2)^2+(1・2+1・1)^2=1^2+3^2
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