■n次元平行多面体数(その43)
[1]k個以下の頂点集合が面を構成しているd多面体をk近傍的d多面体という.[d/2]近傍的な多面体は,d次元単体とd次元巡回多面体であるが,マクマレンの有名な上限定理は,近傍的な多面体を元に構成されていて,n頂点のd多面体の中で最も多い面数をもつのは近傍的な多面体で,とくに巡回多面体より多くのファセットをもつことはできないのである.
[2]dゾーン多面体では
fk≦(d,k)f0
という関係式が成り立つ.
[3]n次単体的多面体に対しては,デーン・サマービル関係式
(−1)^(n-1)fk=Σ(k,n-1)(−1)^j(j+1,k+1)fj
が成り立つ.また,このデーン・サマービル関係式の書き方はいくつかあるが
Σ(0,k)(−1)^k-j(n−j,n−k)fj-1=Σ(0,n-k)(−1)^n-k-j(n−j,k)fj-1
fk-1=Σ(k,n)(−1)^n-j(j,k)fj-1
[4]n次単体的多面体に対するデーン・サマービル関係式から,
fk-1=Σ(k,n)(−1)^n-j(j,k)fj-1
とくに
2fn-2=nfn-1
を導くことができる.
[5]n次単体的多面体では,0≦k≦[(n−3)/2]に対して
fk<fn-2-k
fk≦fn-1-k
が成り立つ.
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