■黄金比と白銀比(その9)

 (その6)では書き忘れてしまったが,松浦先生の提示した式

  r=(1+sinπ/n)/(1−sinπ/n)

  大円の半径r,小円の半径1,2円をもつ図形の数n

は,シュタイナーの定理とまったく同じになる.

===================================

 シュタイナーの定理において,1周して鎖が閉じるための条件は,

  2arcsin((1−r)/(1+r))

が2πの整数分の1のときであるから,n個の円で1周するならば,

  2arcsin((1−r)/(1+r))=2π/n

  (1−r)/(1+r)=sin(π/n)

  r=(1−sin(π/n))/(1+sin(π/n))

で与えられる.

  大円(半径1),小円(半径r),中心間距離d

として,シュタイナーの定理に対応するオイラー・フース型定理を導出すると,

  s=(1−sin(π/n))/(1+sin(π/n))

とおくと

  d^2=r^2−r(s+1/s)+1

  大円(半径R),小円(半径r),中心間距離d

では

  d^2=r^2−rR(s+1/s)+R^2

これがシュタイナーの定理に対応するオイラー・フース型定理である.

===================================