■n次元平行多面体数(その10)

(1)n次元ボロノイ細胞の1個の頂点の周りにn個のn−1次元面が集まること

(2)ボロノイベクトルにはボロノイ細胞のn−1次元超平面の中心を通過するものがn個,ボロノイ細胞の角(n−2次元超平面,・・・)を通過するものが2^n−1−n個で計2^n−1個あること

となる.

 (1)は単体,(2)はそれを切稜・切頂することをイメージするとよいだろう.具体的にいうと,2次元の場合は正三角形を切頂して正六角形にすること,3次元の場合は正四面体を切稜・切頂して切頂八面体を作ることである.

 切頂八面体は,正方形面を上にして置くと立方体(あるいは正八面体)を切頂した図形にみえるが,正六角形面を上にして置くと正四面体を切稜・切頂した図形になっていることがわかる.

 しかし,正四面体を稜の中点で切頂して作った正八面体の頂点をさらに切頂して切頂八面体を作る操作は,最初から正八面体を直接切頂することと同じことになる.なお,この操作をn次元空間内に拡張するとn次元の空間充填平行多面体が得られる.4次元の場合,10個の切頂八面体と20個の正六角柱よりなる空間充填平行多面体が導かれることになる.

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